リノベーションの相場が気になっても、実際には「何にいくらかかるのか」が分かりにくいものです。
マンションと戸建てでは費用の出方が違い、工事の範囲や建物の状態でも総額は大きく変わります。
この記事では、リノベーションの相場を物件別と工事別に整理し、予算の立て方や費用を抑えるコツまで、初めての方にも分かりやすく解説します🏡✨
リノベーションの相場はどれくらいか?
結論からいうと、リノベーションの相場は部分改修なら100万円前後から、全面改修なら500万円超、戸建ての大規模改修では1,000万円前後以上がひとつの目安です。
国土交通省の部位別費用資料では、キッチン全体の改修が80万〜400万円、壁付けキッチンから対面型への変更が75万〜200万円、戸建てのシステムバス交換が60万〜150万円、躯体以外を全面リフォームする工事が500万〜2,500万円と整理されています。
さらにSUUMOでは、65〜70㎡程度のマンションリノベーションは約50万〜1,000万円と案内されており、工事範囲によって幅が大きいことが分かります。
戸建ての相場は構造によっても違います。ホームプロの事例集計では、木造戸建ての中心価格帯が750万〜1,000万円、RC造戸建ては1,000万〜1,250万円とされています。
つまり、内装中心のリノベーションと、断熱・耐震・配管更新まで含むフルリノベーションでは、同じ「リノベーション」でも総額がまったく違うと考えるべきです。
リノベーションの相場がひと目で分かる早見表
まずは全体像をつかみやすいように、代表的な価格帯を表にまとめます。実際の見積もりは面積、築年数、配管の状態、設備グレードで変わりますが、予算の初期設定には十分役立ちます。 📊
| 工事内容 | 相場の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| トイレや便座の交換 | 10万〜20万円前後 | 小規模改修の入口になりやすい |
| 洗面所の改装 | 20万〜100万円 | 内装まで触ると上がりやすい |
| キッチン交換 | 40万〜80万円前後 | 標準的な交換中心 |
| キッチン全体のリノベーション | 80万〜400万円 | レイアウト変更で上がりやすい |
| ユニットバス交換 | 50万〜150万円 | マンションか戸建てかで差が出る |
| リビング改修 | 200万〜400万円 | 内装材と造作で幅が大きい |
| 戸建ての耐震補強 | 20万〜200万円程度 | 補強方法で差が大きい |
| 躯体以外の全面リフォーム | 500万〜2,500万円 | フルリノベの代表的な価格帯 |
| 木造戸建ての中心価格帯 | 750万〜1,000万円 | 事例ベースの目安 |
| RC造戸建ての中心価格帯 | 1,000万〜1,250万円 | 構造上、費用が高くなりやすい |
この表は、国土交通省の部位別費用一覧と、ホームプロの木造・RC造戸建ての事例集計をもとに整理したものです。特に全面改修は、間取り変更、断熱改修、耐震補強、給排水管の更新が入ると一気に高くなります。
マンションのリノベーション相場

マンションでは、専有部分を中心に工事するケースが多いため、戸建てより費用を読みやすい傾向があります。ただし、配管の移設、床の段差解消、間取り変更、設備グレードによって金額差は大きくなります。
SUUMOでは65〜70㎡程度のマンションリノベーションの相場を約50万〜1,000万円と示しており、これは小規模な改修から大規模な間取り変更まで含んだ幅広い数字です。
実務的には、水回り交換と内装更新が中心なら数百万円台、間取り変更を含むフルリノベーションでは500万円超を見込むと考えやすいです。
マンションで見落としやすいのが管理規約です。国土交通省は、専有部分と共用部分の範囲は管理規約で定められているため、まず規約確認が必要だと案内しています。
窓、玄関ドア、配管、バルコニーまわりなどは自由に変更できるとは限らないため、見積もり前に確認しておくと計画がぶれにくくなります。
戸建てのリノベーション相場

戸建てはマンションより自由度が高い一方で、外壁、屋根、断熱、耐震、シロアリ対策、基礎や構造補修まで必要になることがあり、総額が膨らみやすいです。
国土交通省の資料でも、屋根の重ね葺きが90万〜250万円、瓦屋根の交換が70万〜120万円、耐震補強が20万〜200万円、全面リフォームが500万〜2,500万円と示されています。
表面の内装だけでなく、見えない部分の更新が必要になるほど高くなる、というのが戸建ての基本です。
また、ホームプロの事例集計では木造戸建てが750万〜1,000万円、RC造戸建てが1,000万〜1,250万円の中心価格帯でした。
木造は間取り変更のしやすさがある一方で、耐震や断熱の見直しが費用に響きます。RC造は構造体の制約や工事難易度の高さから、より高額になりやすい傾向があります。
リノベーション費用が高くなる主な理由
費用差が大きい理由は、主に4つあります。
築年数が古く、下地や配管の補修が必要になる
築年数が進むほど、見えない部分の劣化が見つかりやすくなります。SUUMOも、老朽化によって想定外の補修工事が発生することがあるため、工事費の10〜20%程度を予備費として確保すると安心だと案内しています。これはかなり実用的な考え方です。
間取り変更や設備移設を伴う
キッチンを移動して対面化したり、浴室や洗面の位置を動かしたりすると、給排水や電気工事が増えます。国土交通省の資料でも、通常のキッチン交換より、壁付けから対面型への変更のほうが高い価格帯になっています。
断熱や耐震まで手を入れる
見た目をきれいにするだけの改修より、性能向上を含める改修のほうが高くなります。ただし、その分だけ住み心地や資産価値の改善につながりやすく、補助制度や減税の対象にもなりやすい点は見逃せません。
素材や設備のグレードを上げる
アイランドキッチンや自然素材を使った室内全体の改修は、国土交通省の資料でも高額帯に位置づけられています。デザイン性にこだわるほど、標準仕様との差が広がりやすいです。
予算オーバーを防ぐための考え方
リノベーションで失敗しにくい進め方は、最初に「やりたいこと」を全部並べるのではなく、優先順位を3段階に分けることです。
まずは、絶対に必要な工事、できればやりたい工事、予算が余ればやりたい工事に分けます。これだけで見積もり調整がしやすくなります。
次に大切なのが、本体工事費だけで予算を組まないことです。マンション購入を伴う場合、SUUMOでは諸経費の目安を物件価格のおおむね6〜8%程度としています。
物件購入をともなわない場合でも、仮住まい費用、引っ越し費用、設計費、申請費、家具家電の買い替え費用が発生することがあります。工事費だけで判断すると、あとで苦しくなりやすいです。
さらに、相場はあくまで目安なので、最終的には複数社の見積もり比較が欠かせません。ホームプロも、リフォームには定価がなく、適正価格を知るには複数社比較がポイントだと案内しています。
相場を知る目的は、最安値を探すことではなく、見積もりの妥当性を判断できるようになることです。 😊
補助金と減税制度も必ず確認したい

2026年4月時点では、国土交通省がみらいエコ住宅2026事業として、住宅の省エネリフォーム等を支援すると案内しています。
また、国土交通省のリフォーム税制案内では、対象となるリフォームを行った場合、所得税の控除が最大60万〜80万円、固定資産税の減額措置を受けられる可能性があると明記されています。
住宅ローン減税の増改築も、令和8年1月1日から令和12年12月31日までの適用期間へ延長されています。
なお、住宅省エネ2025キャンペーンのうち、先進的窓リノベ2025事業などは2026年3月で終了しています。
制度は毎年更新や終了があるため、最新情報は国土交通省や自治体の案内を確認するのが安全です。地方公共団体の支援制度検索サイトも案内されています。
リノベーションの相場で迷ったときの判断基準
相場で迷ったら、次の基準で考えると判断しやすくなります。
300万円未満なら
水回り1〜2か所の更新や内装の刷新が中心です。設備の老朽化対策としては現実的ですが、間取り変更や性能向上まで求めるのは難しくなります。
300万〜800万円台なら
内装更新に加えて、水回りをまとめて交換し、部分的な間取り変更を検討しやすい帯です。マンションの住みやすさ改善では、このあたりが検討の中心になりやすいです。これは国土交通省の部位別価格とSUUMOのマンション相場を踏まえた実務的な目安です。
800万円以上なら
戸建ての性能向上や、マンションの本格的なフルリノベーションが視野に入ります。木造戸建ての中心価格帯やRC造戸建ての中心価格帯を見ても、このレンジから本格改修の色合いが強くなります。
まとめ
リノベーションの相場は、部分改修なら数十万〜数百万円、全面改修なら500万円超、戸建ての本格改修では1,000万円前後以上が目安になります。
マンションは専有部分中心で比較的計画しやすい一方、戸建ては断熱や耐震、外装まで入ると費用が大きく伸びます。
大切なのは、相場を知ったうえで、工事範囲を明確にし、予備費を確保し、補助金や減税も含めて総額で判断することです。見た目だけでなく、性能や将来の暮らしやすさまで考えて予算を組めば、後悔しにくいリノベーションになります。
住まいの条件に合うかたちで、無理のない計画を立てていきましょう🏠✨
